よくあるパターン

テレビ番組のおきまり共通パターン集

よくパタ愛の劇場

2005/9/25 START!!

◆テーマ◆
  • よくあるパターンを使っての創作ドラマ

(企画/テレビる毎日)

スペシャルドラマ「〜 クラシック 〜」(作・フニフニ)

 男は類ない素質、才能を持ち時代を先取りする業界で注目されている。女は努力でその業界に入る。張り切って出かけた仕事の初日に女は男とぶつかり、書類を拾ってくれた男に冷たい言葉をかけられる。

 「世界一のサイテー男」と思われた男とドジな女と見られた女は、しばしば同じプロジェクトのメンバーとなりその度に衝突する。

 ある日、街で男を見かけた女は男の意外な一面を知る。同じ頃、同僚の噂で孤独な男の過去にあった事件の真相を聞く。女は男の自分に放った言葉の意味を知り次第に男に惹かれていく・・・。

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 男は女の好意を感じ、故意に冷たく女にあたる。女はトラブルを繰り返す男の優しさを信じ周囲から孤立していく。男の過去により二人が今後決して結ばれないことが判る。

 抑えるほど相手に惹かれて行く二人は、家族を含む周囲を敵にまわす。全てを捨てた二人は業界から離れどん底の生活に落ちる。中央から離れた土地で仕事を始め、女と安泰な生活を送り始めた男に過去の事件で鍵を握る女から電話が入る・・。

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 男は高校時代アートで将来を期待されていた。事件に関わる幼馴染の女Bは、家庭が複雑で悪い仲間と社会に反発していた。人気者の男と付き合う女Bを妬んだ仲間がチンピラに女Bを襲わせた。傷ついた女Bを見て男は苦しむが永遠の愛を誓う。

 女Bの変化を感じた実兄は、男が女Bを傷つけたと思いこむ。問い詰める実兄と相手を思い事情を言わない男は、もみ合いとなり実兄は事故で亡くなる。兄を殺めたと自分を責める男は、一人海外に飛び立つ。

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 男は海外でアートを極め、ある業界でプロへの登竜門と言われる賞を獲得する。日本での可能性に対する希望と祖国への愛情を断ち切りがたく、東京に戻りフリーで活動を始める。

 斬新なアイディアと独創性で頭角を現した男は、成功と引き換えに日本社会の持つ特殊性にストレスを溜める。強い酒を飲むと甦る過去の事件への自責の念と、女Bに対する遣り切れなさが男を苦しめる。評価の高まりと同時に増えた周囲とのトラブルの中、新プロジェクトに向かった男は新人女Aと出合う。

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 女Bは肉親で唯一の味方だった実兄を失った後、東京に出た。専門的な技術を習得し地道な職を得る。メディアで男の成功を知り陰から応援する。

 同業の彼(別の男)と結婚の話も出始めた時、昔の仲間が引き起こした金銭トラブルに巻き込まれる。多額の借金を背負い、彼とも破局を迎えた女Bは頼れる親類も無く、男の居場所を探す。

 男が成功した業界で中央から離れた事を知った女Bは、抑えることが出来ず電話をいれる。女Aと生まれて始めて安泰な生活を送っていた男は、「必ず戻るから」と言葉を残し女Bに会いに行く。

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 女Bは死ぬことを決意していた。借金の清算も、誰との復縁も望まなかったが、最後に男に会う事だけを願い、かなえられた事を喜ぶ。二人は故郷の隣町で会い、昔の事、離れてからの事を話し合う。

 抱える問題を隠して、明るく振舞う女Bの苦しい胸の内を察した男は、笑顔で別れた後、女Bを追跡する。人里離れた山中に向かい、断崖に立った女Bに追いついた男は飛び降りる直前に女Bを抱きとめる。女Bも一瞬の笑顔を見せるが一陣の強風に背を押され、二人は縺れながら落ちる。

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 男を見送った直後、女Aに家族で一番の理解者であった母親の危篤連絡が入る。久しぶりの実家で変わり果てた母親を看取った女Aに、容赦無い親類の言葉が飛ぶ。実家に留まる事も一人で男を待つことも辛い女Aに知人女Cが近づく。

 女Cはかつて業界で男とライバル関係にあった。女Cは女Aが男と住む家に同行し、女Aを自宅に呼び面倒を見る。優しく話を聞きながら、女Aの携帯電話に入った男からのメッセージを削除する。女Aは女Cの家で男が女Bと墜落死した事実、情死の噂を聞きながら自分の妊娠を知る。

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 死に場所を探して歩き続けた女Aは海岸に立つ。お腹をさすり「ごめんね」とつぶやいた女Aの涙を夕日が照らす。海に向かって歩き始めた時、老婆が声をかける。

 老婆は遠くの海を見つめながら身の上話を始める。貧しかった子供時代、苦しかった結婚生活、辛い戦争経験を語った後「色々あったが、今は幸せ」と笑う。老婆は、笑顔を見せた女Aに以前男と海に来ていた時から見ていた、あの男は誤解をされる事があるが嘘を言う人間では無いと言い、次はいつ一緒に来るのか楽しみ・・と言い残し去る。

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 自殺を踏みとどまった女Aは父親、妹の助けも得て男児を出産する。実家で初節句の準備をしている時、消印が1年ほど前の手紙を一通受け取る。見なれた男の字で一緒に暮らした住所が書かれた封書は女Aが男から受け取った初めての手紙だった。

 女Cによって直接実家に投函された男の手紙は走り書きで、これからどんなことが起こるか判らないが貴方を世界一愛している、今の二人の生活が今までの人生で一番幸福と綴られ、必ず帰るので待っていて欲しいと結ばれていた。

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 女Aは幼い男の子の手を繋ぎ海辺に立つ。腰の曲がった老婆がゆっくりと歩み寄り「元気そうで良かった」と顔をくしゃくしゃにして笑う。女Aは老婆に礼を言った後、これから子供に二人で暮らした小さな家を見せに行くと告げる。男の作品もこれから見せる、二人で来たこの海にも時々来ますので会って下さいと言う。老婆は「生きていればいい事もある・・」と笑う。

(終)

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